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Cardiodactylus guttulus
キマダラマツムシ
南西諸島
6月下旬~1月下旬
南西諸島の森林に生息するマツムシの仲間。別名マダラコオロギ。南国感があり、日本に生息するコオロギ科の中でも独特の雰囲気がある。個体数はかなり多く、1本の木の幹に数十匹ついていることも少なくない。爬虫類や鳥類の重要な餌資源になっていると思われ、またキマダラマツムシ自身が大食漢でさまざまな植物を食べることから、豊かな自然を支える役割の一端を担っていると考えられる。体つきはしっかりしていて丈夫かつ長生きだが、乾燥にはやや弱いようだ。前翅の斑紋の色には個体差があり、黄色く鮮やかなものから、渋みのある薄茶色のものがいる。鳴き声が特徴的で、散髪のときのハサミの音によく例えられる。昼も夜もなく鳴いているが、夜の方が活発に活動し、至る所からシャキシャキ聞こえる。発生時期は奄美群島と先島諸島で2か月程度のずれがあり、先島諸島では6月下旬頃から成虫が見られるが、奄美群島では8月下旬頃から発生する。
成虫の姿
オス
メス
生態写真
キマダラマツムシ初齢幼虫
早いところでは3月下旬から4月に孵化が始まる。初齢幼虫は樹幹ではなく地表の落ち葉の下に隠れているようだ。
キマダラマツムシ中齢幼虫
森林の至るところで見られるが、幼虫の時期はあまり目立たないのか、そこまで個体数の多さを感じない。
キマダラマツムシの羽化
地表性コオロギのようなスタイルで脱皮をする。羽化を終えると、自分が脱いだ殻を食べる。
キマダラマツムシ♂
成虫オス。鳴くときは前翅をほんの少し持ち上げる。斑紋の色には個体差がある。
キマダラマツムシ♀
成虫メス。オスと比べて前翅の斑紋が少ない。産卵管で雌雄判別は容易。
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