Glyptobothrus maritimus

ヒナバッタ

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【分布】

 北海道・本州・四国・九州

【出現時期】

 4月下旬~1月上旬

【出会いやすさ】​​

ヒナバッタ

日当たりの良い草地に生息する小型のバッタで、分布域も広いためとても身近な種類である。バッタの中ではいち早く孵化し、4月下旬には成虫が見られる。その後、最低でも1サイクル世代を繰り返し、秋に成虫になった個体が翌年の1月まで生きることも珍しくない。オスは後脚を前翅に擦り付けて鳴く。オス同士の場合は一定の音量で激しく鳴き、お互いのテリトリーを主張する。メスに対しては、徐々に音量を上げるような鳴き方をして求愛する。晴れて暖かい日にはよく鳴いているので、それぞれのヒナバッタが今どんな状況なのか、音で確認してみるのも楽しい。バッタ類には遺伝的に赤い色素しか作れない個体がいるが、ヒナバッタは中でも特に見つかりやすい。毎年どこかの地方新聞が「赤いバッタ」がいたと取り上げているが、大抵ヒナバッタである。

【成虫の姿】​​

オス

メス

【生態写真】​​

ヒナバッタ

ヒナバッタ初齢幼虫

3月の上旬には姿を現す。春に孵化するものとしては最も早い。触角が付け根に向かって太くなるのが特徴。

ヒナバッタ

ヒナバッタ若齢幼虫

色彩変異の個体。潜性遺伝するので、1匹いれば周辺を探すと他にも何匹か見つかる。

ヒナバッタ

ヒナバッタ♀

​模様には多少のバリエーションがみられるが、すべて褐色である。数が多く、あまり遠くへは飛ばないため捕まえやすい。

近縁種

ヒロバネヒナバッタ

Stenobothrus fumatus

ヒロバネヒナバッタ

山地に生息するヒナバッタの一種。北海道・本州・四国・九州に分布する。成虫は夏から秋にかけて出現する。外見上はヒナバッタとほとんど変わらないが、オスは前翅の前縁部分が広がる。後脚を交互に前翅に擦り合わせてリズミカルに鳴く。

Chorthippus intermedius

タカネヒナバッタ

山地に生息するヒナバッタの一種。丘陵地から亜高山帯まで分布し、東北南部から中部にかけて確認されている。薄い黄色味を帯びることで他種とは区別しやすい。胸部背面のくの字模様は直線的。ヒロバネヒナバッタと混生するが、生息密度はあまり高くなく数も少ない印象がある。夏の少し早い時期に出現し、秋まで見られる。

タカネヒナバッタ
ヤマトコバネヒナバッタ

写真は匿名希望の第三者よりご提供いただきました。

Chorthippus fallax yamato

ヤマトコバネヒナバッタ

亜高山帯~高山帯に生息するコバネヒナバッタの亜種。群馬県と長野県の県境付近の山で見られる。翅が短く、胸部背面のくの字模様は円弧のような曲線を描くのが特徴。背は黒く、顔は白っぽい。コバネヒナバッタは地域ごとに複数の亜種が存在し、エゾコバネヒナバッタ、ヤツコバネヒナバッタ、アカイシコバネヒナバッタが知られている。また未記載の別亜種として、フジコバネヒナバッタ、キソコマコバネヒナバッタが報告されており、他にもまだいる可能性がある。