
図鑑ページの見かた
このサイトでは、日本国内に生息する直翅目とカマキリ目について、一覧ページと詳細ページに分けて掲載しています。一覧ページでは、代表的で身近な種を上部に置きつつ、分類が近しいものが隣り合うように並べています。外見が特に似ているものは一つの詳細ページにまとめ、初心者が迷わないようにしました。
さあ、直翅類の深い世界を掘り進みましょう。
一覧ページ
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コオロギ科
中型から大型の種類を含み、円筒形をした体型が特徴である。地表から樹上まで、幅広い環境で見られる種類が多く、秋の鳴く虫として人々に親しまれている。分類学的には、コオロギ亜科、クマスズムシ亜科、マツムシ亜科、カンタン亜科、クチキコオロギ亜科、カヤコオロギ亜科、マツムシモドキ亜科などに分類される。


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近縁種を同じページで掲載しています
今後掲載を予定している種です
詳細ページ
Teleogryllus emma
エンマコオロギ
北海道・本州・四国・九州・伊豆諸島
7月下旬~11月下旬






鳴き声を確認することができます
大まかな地域で記載しています
成虫が見られる時期を記載しています
出会いやすさを5段階で表しています
本土部
南西諸島


街中でもよく見かける大型のコオロギ。美しい鳴き声も、鳴く虫の中では最も馴染み深いだろう。エンマコオロギのようにしっかりとしたメロディーを奏でる種類は珍しい。多くの鳴く虫は場面に応じて鳴き方を変えているが、エンマコオロギは特に分かりやすい。遠くにいるメスを呼ぶ時の声、近くに来たメスに求愛する時の声、他のライバルを追い払いたい時の声がある。丈夫で飼いやすいので、観察してみると良いだろう。時期的に夏休みの自由研究にも丁度良い。北海道から九州にかけて分布する。
日本に生息するエンマコオロギの仲間は他に3種(※)が確認されている。北海道および本州の一部に分布するエゾエンマコオロギ、西日本の一部および南西諸島に分布するタイワンエンマコオロギ、小笠原諸島に分布するムニンエンマコオロギが知られる。
※移入分布のコモダスエンマコオロギを除く
成虫の姿


オス
メス
生態写真

エンマコオロギ中齢幼虫
全身が真っ黒で、腹を横切るように白い線が入るのが特徴。この線は成長するとなくなる。

エンマコオロギ♂
7月下旬頃から成虫が出現し、11月まで鳴き声を聴くことができる。

エンマコオロギ♀
成虫メス。翅脈がオスと異なるので、ひと目で簡単に区別できる。
近縁種
外見がよく似た近縁種を掲載しています

Teleogryllus occipitalis
タイワンエンマコオロギ
温暖な地域に見られるエンマコオロギの仲間。本州南部・四国・九州・南西諸島に分布する。本土では幼虫で越冬し、初夏と秋の2回、南西諸島では1年中成虫が発生する。エンマコオロギよりも 赤みが強く、眉紋(眼の白い部分)の面積が広い傾向にある。鳴き声はやや単調だが、エンマコオロギらしい音色で美しい。


