Psyrana japonica
ヘリグロツユムシ





【分布】
本州・四国・九州・伊豆諸島
【出現時期】
8月上旬~10月中旬
【出会いやすさ】

山地性のツユムシ。サトクダマキモドキやヤマクダマキモドキと似ているが、背側の翅の付け根に黒い縁取りがあるので明確に区別できる。夜行性だが、日中も葉の上に鎮座しているので見つけやすい。あまり頻繁には鳴かず、単発的に音を出す。
奄美大島以南の南西諸島には近縁種が複数確認されており、アマミヘリグロツユムシ、オキナワヘリグロツユムシ、ヤエヤマヘリグロツユムシが知られている。またヤエヤマヘリグロツユムシは、石垣島、西表島、与那国島の3島でそれぞれ亜種関係にあるとされている。

【成虫の姿】

オス
メス
【生態写真】

ヘリグロツユムシ終齢幼虫
林道沿いの草本や低木の葉の上でじっとしているので目に付きやすい。

ヘリグロツユムシの羽化
直翅類の羽化は天敵が比較的少ない夜に行われる。キリギリス類の羽化はとりわけ美しい。

ヘリグロツユムシ♀
成虫は夜になるとあちこち飛び回りながら繁殖相手を探す。灯火にもよく来る。
近縁種

Psyrana yaeyamensis
ヤエヤマヘリグロツユムシ
八重山諸島に分布するヘリグロツユムシ。原生林や林縁で見られる。4月中旬から6月下旬に成虫が発生する。主に樹上の高いところで暮らしているため、姿を見ることは少ない。幼虫は低木上にもよくいる。石垣島、西表島、与那国島のそれぞれの個体群は亜種関係にあるとされる。