Loxoblemmus campestris
ハラオカメコオロギ
美声
北海道・本州・四国・九州・伊豆諸島
7月中旬~11月上旬
明るい開けた草地から住宅街まで生息するコオロギの仲間。エンマコオロギ、ツヅレサセコオロギと並んで最もよく見られる種類の一つ。顔の前面が平坦なのが特徴。オカメコオロギの仲間は外見や鳴き声が似ているので区別が付きにくい。
日本国内にはハラオカメコオロギ以外に5種が知られている。本州の林内や山間部に生息するモリオカメコオロギ、北日本を中心に湿った草地に生息するタンボオカメコオロギ、対馬に生息するツシマオカメコオロギ、南西諸島に生息するネッタイオカメコオロギ、本州に極めて局所的に分布するオオオカメコオロギがいる。
成虫の姿
オス
メス
生態写真
ハラオカメコオロギ中齢幼虫
頭頂部を横切るように白い線が入る。また顔が少し平坦になってきている。ツヅレサセコオロギは丸い。
ハラオカメコオロギ♂
秋の鳴く虫としては少し早い7月中旬頃から鳴き始める。前翅の先端部分が少し丸い。
ハラオカメコオロギ♀
成虫メス。オスほど頭頂部が前に突き出ないが、やや尖り気味。
近縁種
Loxoblemmus sylvestris
モリオカメコオロギ
林内や林縁などやや薄暗い環境に生息するオカメコオロギ属の一種。山間部ではモリオカメコオロギが多い。オスは前翅の先端が長く尖るのが特徴。また、腹部の下面が赤みを帯びる。「リー・リ・リ・リ...」と最初の一声が長くなる傾向にあり、これは混生する他のオカメコオロギにはないものなので、鳴き声で判別してしまうのが楽。本州・四国・九州・伊豆諸島に分布する。
Loxoblemmus equestris
ネッタイオカメコオロギ
トカラ列島以南の南西諸島に見られるオカメコオロギ属の一種。形態や鳴き声はモリオカメコオロギと酷似しているが、南西諸島にはネッタイオカメコオロギしかいないので判別には全く困らない。周年発生しており、いつ行っても見ることができる。
Loxoblemmus magnatus
オオオカメコオロギ
河川敷や雑木林などに生息するオカメコオロギ属の一種。本州・四国・九州に分布するが、極めて局所的で珍しい。外見は他のオカメコオロギとさほど変わらないものの、大型で2回りくらいの大きい。鳴き声は「タタタタタ...」と柔らかく美しい音色である。